バンクシー「桜の木」cherry tree

バンクシーのフィンズベリー・パークの「木」の作品は「桜の木」として知られる作品です。樹木や草花が私たちの生活においていかに重要な役割を果たしているかを訴えかけています。以前にご紹介させていただいた記事「この瞬間から絶望は終わり戦術が始まる」FROM THIS MOMENT DESPAIR ENDS AND TACTICS BEGINにもつながるものがあります。
2024年3月17日に突然現れたバンクシーの作品は、フィンスベリー・パークにあるアパートの壁に吹き付けられた緑色のペンキと、ペンキを吹き付ける器具を手にしている少年になります。その手前に立つ無残に枝葉を落とされた桜の木と合わせて眺めると、緑の葉が豊かに生い茂る姿に変身して観ることができます。



ー環境問題へのアプローチー
バンクシーは環境問題に対する意識を高めることに力を注いでいます。この作品は、都市の中で自然が失われつつある現実への警告とも解釈できます。観る者に自然との絆や環境保護の重要性を考えさせるメッセージが込められているように感じます。
ー桜の木ー
桜の木は本来このような剪定をされるとうまく育たないそうです。描かれた3月は桜が開花する唯一の季節になります。それだけに地元住民にとってこの作品のインパクトは大きいものがあったと伺えます。
ちなみに、この桜の木は樹齢がとても長く腐敗やカビの発生など損傷もひどかったそうで、樹齢を伸ばす目的で上部の部分を剪定したようです。バンクシーの作品も加わったことで、この桜の木の保護を担当する行政スタッフの方々の責任はとても重いものになりました。プレッシャーに負けないでほしいものです。お察しします。
いっしゅう
画像引用 https://www.banksy.co.uk/