バンクシー「Royal Courts of Justice London」

バンクシー最新作「royal courts of justice london」

2025年9月バンクシーによる最新作が突如現れました。
場所は、ロンドン中心部にある王立裁判所の建物のひとつ、クイーンズ・ビルディングの外壁側面です。

プラカードを持ち抗議活動をしている人をイギリス裁判官とおもわれる男性が木槌で殴打している様子が描かれています。プラカードには血しぶきのようなものも見受けられます。

この作品が表れたのは9月8日です。実はこの数日前、9月4日にある抗議運動がありました。
ロンドン中心部にて、イギリス政府に活動を禁じられた親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」を支持する団体によるものでした。

この日のデモはイギリス政府が7月に活動禁止団体に指定した「パレスチナ・アクション」を支持する団体「Defend Our Juries(陪審員を守れ)」が主催。ロンドン中心部のトラファルガー広場には約1,000人が集まったとか。

ロンドン警視庁によると、このデモがあった4日、約500人が逮捕されたそうです。


バンクシーの作品には、社会問題や人権、貧困、戦争をテーマとしたものが多いです。
この作品に込められた想いはどのようなものなのでしょうか。木槌をもつ裁判官もしくはプラカードをもつ人、どちらの立場でこの作品を観ればよいでしょうか。正義はいったいどちらなのでしょう。

イギリスは、第一次世界大戦時に中東地域をめぐって複数の当事者と矛盾する約束を同時に交わした経緯があります。二枚舌外交とも三枚舌外交とも言われています。当時の中東地域の国境線を決定した責任の一端を担っております。
それゆえに、私たち日本人よりも現在のイスラエルとパレスチナにおける戦争にはデリケートに感じている人が多いかもしれません。

イッシュウBlog

画像引用 https://www.banksy.co.uk